今更聞けないシリーズ カーゴカルトを選んだ訳

前回の記事で「今更聞けないXX」シリーズを初めてみようかなと思いつき、一番最初に選んだキーワードは何故かカーゴカルトという聞きなれないキーワードだったのですが、^^;

実は、カーゴカルトというキーワードを選んだのにはちょっと理由がありまして、その理由について簡単に説明しておきたいと思います。

カーゴカルトは簡単に言うと、組織などの中に残る特に意味や成果に結びつかない儀礼的な業務を意味している言葉なのですが、パブリッククラウドが世の中にこれだけ浸透し利用者も増え続け、IaC(Infrastructure as Code)やCI/CD、Devopsなどを学びどんどん活用していこうぜ!という世の流れがしっかりとできているにも関わらず、まだまだオンプレミス時代の運用や監視の仕方を今も尚続けている企業が多いように感じていました。実際に多いのですが^^。。そこで、一瞬「トイル」と「カーゴカルト」を悩んだのですが、最初の記事には「カーゴカルト」を選んでみました。

ということで、今日のキーワードは「トイル」です。^^

私が最初に「トイル」という言葉についての詳しい文章を目にしたのは、O‘REILLY社から販売されている「Site Reliability Engineering: How Google Runs Production Systems」の第5章でした。

それにしても、トイル という言葉。これもまた聞きなれない言葉ですね^^;

トイル(Toil)とは

トイルを簡単簡潔に説明しますと「今も尚、手作業で繰り返し行われている作業で自動化することができるもの」です。実際の本の中身には「プロダクションサービスを動作させるもので・・・、戦術的であること・・・」と難しい言い回しで定義されていますが、簡単に言うと「今も尚、手作業で繰り返し行われている作業で自動化することができるもの」です。

GoogleにあるSREの部門では、トイルを全体の業務の50%以下に抑えるという目標が掲げられているそうですが、それだけ企業内に潜む「トイル」が多いということがわかります。

実際の現場でトイル撲滅をしようとするとあるある

実際に企業の中でこの「トイル」を削減しようと試みてみると、これがまたとても高い壁がいくつにも連なっていて極めて困難な道であることに気づくことになります^^;

大きい企業になればなるほどこの傾向は強いのですが、、この削減すべき「トイル」を「自分達が守るべき仕事・業務」として捉えている部署・人々が兎に角多いのが現実です。

「トイルを削減する??」⇒「仕事を奪うのか?我が社の文化を壊すのか?」となり、いつの間にか敵視され、強い抵抗にあうことが良く?稀に?あったりします^^;

新たにSREになられる方はそんな摩擦の発生に細心の注意を払いながら、トイルの撲滅に邁進されると素晴らしい結果が待っているかもしれません。

お疲れ様でした。