ウェブアプリケーション開発において、必ずやらなければならないのがブラウザを使ったテスト。。時代は自動化全盛は変わらずといったChrome,safari,Firefox,Microsoft Edge・・・と開発したアプリケーションの仕様に沿ったブラウザによるテストは必要不可欠。そこで、いつもいつもいつも悩まされるのがブラウザのバージョン問題…。
万が一、リリース後にブラウザが大幅に変更され、開発したアプリケーションが使えなくなってしまう問題が発生したとすれば、企業にとっては致命傷ともなりかねません。
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Microsoft EdgeのChromium(クロミウム)ベースへの移行
前振りが少々長くなってしまいましが、Microsoftが今年の1月、2020年1月に密かに?? 発表していたMicrosoft EdgeのChromium(クロミウム)ベースへの移行。。
Chromium(クロミウム)とは、オープンソースとして開発が続けられているウェブブラウザプロジェクトの名称で、ブラウザのコアとなっている「レンダリングエンジン」にChromium(クロミウム)を採用しているブラウザのことをChromium(クロミウム)ベースのブラウザと呼んでいるものです。
最近は、あまり見かけませんが、オペラソフトウエアが開発しているウェブブラウザ オペラもChromium(クロミウム)に移行しています。また、Google Chromeも2020年1月プロジェクトで開発されたコードを抜いて開発されたと言われています。そして、とうとうMicrosoftが開発するMicrosoft Edgeも、2020年、Chromium(クロミウム)ベースへと移行したのです。
いつの間にかインストールされていたChromium(クロミウム)ベースになっていた。
2020年1月時点では、「とうとうあのMicrosoftもOSと共にMicrosoft社のビジネスの根幹であったブラウザ開発をオープンソースベースい移行するのか?!?このMSの方針転換は大きいな」と思いつつも、「リリース直後はバグとか多いだろうから気が向いたら使ってみようかな、、」とさらっと流し、放置し続けて数カ月…
ふとEdgeのバージョンが気になりバージョン情報を見てみたら、、、
Chromium(クロミウム)ベースのMicrosoft Edgeがインストールされていました。。^^;
敢えて、Chromium(クロミウム)ベースのMicrosoft Edgeをインストールした記憶がないので、おそらくWindows Updateのタイミングあたりで入ってきたものと思われます。。
さっそく利用できないケースも
Chromium(クロミウム)ベースMicrosoft Edgeに変更されて、世の中で使われているウェブサービスはきちんと動くのだろうか??と思って、さらっと調べてみたところ、さっそくでてきました。
国税庁が管理している確定申告サービスe-Tax(イータックス)
どうやら、Chromium(クロミウム)ベースMicrosoft Edgeでは、利用することができないようです。
とはいえ、e-Taxの「利用規約・免責事項・著作権」ページの「4 ブラウザのバージョンについて」に、「当ホームページは、Internet Explorer11、Firefox最新版、Safari最新版、Chrome最新版以上でご覧いただく事を推奨します。」とありますので、そもそもMicrosoft Edgeは利用しないでくださいという話ではあるのですが、Chromium(クロミウム)ベースMicrosoft Edgeでは利用することができないよういう一例的存在になってしまいました。。
ダウングレードはできない!?!
いつの間にか自動で上書きインストールされてしまったChromium(クロミウム)ベース Microsoft Edgeですが、以前のEdgeHTMLベースのMicrosoft Edgeへのダウングレードはできないのか?と気になるところですが、残念ながら前のVersionへのダウングレードはできませんでした。
何か裏技的なやりかたで、もしかしたら、前バージョンへのダウングレードができるのかもしれませんが、特にこれ以上追求するつもりもありませんでしたので、今後はChromium(クロミウム)ベース Microsoft Edgeを使い続けていくことにしたのですが、問題となるのは企業でMicrosoft Edgeを利用すると決めてしまっている場合です。
私がお仕事させて頂いてきたお客様企業で、Microsoft Edgeをメインで利用しているという企業は一度もお会いしたことはないのですが、、もし、Microsoft Edgeをメインの指定ブラウザとしている場合は、ブラウザのレンダリングエンジンの変更によって、e-Tax同様にウェブアプリケーションの利用ができなくなる場合がありますので、一度ウェブアプリケーションの動作テストを今一度実施されることをお奨めします。
Chromium(クロミウム)ベース Microsoft Edgeに変更されて良かったこと
WindowsOS8.1やWindows 7 SP1にも自動でChromium(クロミウム)ベース Microsoft Edgeが配信されています。これまではWindows10以外のOSではEdgeが使えなかったようですが、今回のChromium(クロミウム)ベースへの変更によってWin8.1や7でもEdgeが使えるようになったことは利用の選択肢が広がったということですのでプラスのニュースではないかと思います。
個人的にはレンダリングエンジンが変更になったわけですので、パフォーマンス測定など比較をしてみたいとこではありますが、今のところ、あまり利用する機会のないブラウザですので、今回はここまでとしておきたいと思います。
お疲れ様でした。