IBMの中国基礎研究所を閉鎖したと大紀元EPOCH TIMESが報じています。大紀元EPOCH TIMESの記事はこちら

IBMは世界中に12もの基礎研究所をもっていましたが、そのうちのひとつであった中国基礎研究所を既に閉鎖しているようで、中国国内では中国SNS微信など複数のメディアでも報じられているようです。

日本国内にもIBMの基礎研究所はありますが、中国基礎研究所は1985年に設立されたのに対し、日本国内にある基礎研究所は1982年に設立されています。

今回の閉鎖により中国基礎研究所に所存していた900人もの研究員が解雇されたと報道にはあります。日本国内の基礎研究所には約200人の研究者が在籍していると言われていますので、中国におけるAI研究はかなり大規模だったことがわかります。

IBM中国基礎研究所の研究

IBM中国基礎研究所の主要研究課題は、AI。IBMのWATSON(ワトソン)の研究開発にも参加していたようです。その他の研究課題は、「ビッグデータ解析」「クラウドコンピューティング」「IoT」等とのことですので、科学・工学を主要課題とする東京基礎研究所(TRL)とは方向性がやや異なっていたようです。

最先端を走るかのようにみえる人工知能の研究をやめて閉鎖した理由はどこにあるのでしょう?人工知能における未来に利するものがないと判断したのか、それとも欧米各国と中国のポリティカルな影響によるデカップリングなのか、具体的な情報が出てこないのでなんとも予測にしくい状況ではあります。

今回のIBM研究所の閉鎖は、2019年のOracleの中国研究開発センターの閉鎖に続いての大規模な研究所の閉鎖だけに、中国国内でのインパクトは相当におおきなものがあると思いますので、中国政府が今後中心となり更なるAI研究を進めていくかなど中国国内のAI研究の動向については引き続き注視していきたいと思います。

IBM東京基礎研究所での研究

IBMの中国研究所の閉鎖というニュースを聞いて、日本国内にあるIBMの「IBM東京基礎研究所(IRT)」では一体どんな研究をしているのかと気になった人もいるかもしれません。ということでさくっと知れべみると、IBM東京基礎研究所(IRT)では、3つの最先端研究として「動的ボルツマンマシン」「ACT(Actions with Closed loop Training)」「量子コンピューター IBM Q System」に戦略的に取り組んでいると大々的に紹介されていました。

量子コンピューター以外は、あまり、聞いたことがないキーワードですので、次回は「動的ボルツマンマシン」、「ACT(Actions with Closed loop Training)」について、ご紹介したいと思います。